当事務所の所長の原口が、中国最大であり、世界でも有数の貿易保険会社である中国出口信用保険公司のアモイ支店の紹待により、2016年11月22日、中国の福建省のアモイ市で日本における債権回収等について講演を行いました。
また、その時の様子が、アモイ市のテレビ局にも取り上げられました。詳細は下記のURLをクリックのうえ、動画の3分9秒から約2分間に渡り放映されています。
http://tv.xmtv.cn/2016/11/27/VIDEhs42n8fqgQQrrss9UpQa161127.shtml
番組の和訳は次の通りです。
「次は経済に関連するニュースです。
現在アモイ市の企業の対外輸出は全体として大きく伸びています。しかし、アモイ市の企業の輸出先の調査はこれまで十分になされていませんでした。最近の日本の専門家によれば、アモイの企業が日本に製品を輸出するにあたっては、製品の質が極めて重要であると同時に、輸出先の信用についても十分な注意が必要とのことです。
近年の円安の影響や消費税の引き上げ、あるいは中国の労働者の賃金の高騰などから、日本の企業による代金に未払いが急増し、アモイ市の企業による日本への輸出にも陰りが見え始めています。
中国出口信用保険会社のアモイ支店の統計によれば、今年の1月から9月までの間に、アモイ市の企業が日本企業に対して輸出した製品の価格の総額は133億元で、昨年の同時期と比べ6%程減少しています。
日本の企業による輸出代金の未払いの結果として、貿易保険が申請される件数も増加しており、今年の1月から9月までに保険金を支払ったケースは10社、556万元で、現在審査中の保険金額は約300万元です。
この度、アモイ市の企業が海外のマーケット、とりわけ日本市場を開拓する為に、中国出口信用保険のアモイ市社が日本の債権回収及びリスク管理の専門家である弁護士原口薫先生をアモイ市に紹待し、日本の経済の現状やアメリカの大統領選の影響、国際取引におけるリスク等について講演していただきました。
原口先生は、セミナーに参加した沢山の聴衆に対して専門的なアドバイスをされました。
原口先生は、日本の経済は中国とアメリカの経済に大きく依存しているが、新しくアメリカの大統領に選出されたトランプがその選挙公約通りに中国の製品に多額の関税をかけると、中国の経済も米国の経済も打撃を受けることになり、日本の経済にも大きな影響が出るので、大変憂慮しているとお話をされました。
また、中国の人件費の高まりや産業構造の変化などによって、中国企業と取引している日本企業の代金の未払いが増加しており、貿易保険を有効に活用して倒産リスクを回避しなければならないとも述べられました。
さらに、日本企業が倒産すると企業に対する売買代金は5%以下しか回収できなくなること、日本企業の倒産リスクを回避する為には代金債権について担保を取っておく必要があること等について、法律上の詳しいご説明をされました。」