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2016年6月選挙前後のモンゴルの状況(1)

2016年6月29日、国民大会議(日本の国会に相当、定数は76)の総選挙が行われ、最大野党のモンゴル人民党が過半数を大きく上回る65議席を獲得して、圧倒的な勝利を収めた。

同年7月21日、人民党は選挙公約通りのプロフェッショナル内閣を目指して組閣、8月10日には、新内閣は前政権の失政によるモンゴル国の財政赤字や外貨準備の減少などを発表し、IMFの管理下に入ることを示唆した。

その後、中国からの資金の援助を受ける話が持ち上がり、IMFの厳しい管理下で経済を立て直すのか、中国の寛大な支援の下で経済を立て直すか、極めてセンシティブな議論が継続している。このようなモンゴル経済の岐路において、10月13日、モンゴルの首相をはじめ、新内閣の主要な大臣が、JETROにおいて、モンゴルの政治、経済の現状について講演をした。

当事務所の所長の原口もこのフォーラムに出席し、旧知の閣僚などと活発に意見交換をした。

今回は講演及びその前後の意見交換の結果を取りまとめたものである。

主要な論点として、「確かに、現在のモンゴルの経済は危機的状況にあるものの、モンゴルの発展に強い影響を持つ鉱山開発は順調に進展している。新政権も、外国からの投資を強く推進する政策をとっている。モンゴルには資源があり、日本には技術がある。日本の技術を用いて、モンゴルで付加価値の高い製品を生産し、ロシアやモンゴルに製品を輸出してゆきたい」とのことであった。

今回は、「モンゴル国の経済の現状」について述べる。以下の記事ををご覧ください。

モンゴル国経済の現状